東京建築カレッジでは、建設産業の未来を担う若者たちが、働きながら本物の家づくりを学んでいます。
ドイツのマイスター制度をモデルにして、日本最大の建設労働組合、東京土建一般労働組合が、建築技術向上と後継者育成のために、1996年に設立しました。これまでに多くの人材を建築産業に送り出しています。
カレッジには、一般にいう短大とは違う点がいくつかあります。
例えば、所管は文部科学省ではなく厚生労働省です。また、設立母体の東京土建一般労働組合、厚生労働省および雇用・能力開発機構、東京都の三者から助成を受けて運営しています。
昔は徒弟制度があり、雇い入れた事業所の親方や先輩が見習の若い人を教えるのが一般的でした。 しかし、現在そのことが難しくなってきたこともあって、事業所に代わって建設労働組合がカレッジのような職業訓練施設を設立し、後継者を育てています。
若者たちは建設現場で働きながら、週2日・2年間、学校で集合訓練を受けます。 授業では、実際に本物の家を建てることを中心にしながら、そのために必要なさまざまな知識や教養を身に付けていきます。
学校の授業だけでなく、それぞれの現場課題による訓練、「OJT」(On the Job Training)があるのも、カレッジの特徴です。職場の「OJT」と学校の「OFF-JT」とで技術・技能を学ぶ、「デュアル・システム」を採り入れています。このように、働きながら実践的に学ぶシステムの中で、研修生たちは木造建築技術の基礎を身に付けます。
「ものづくりを通して社会に貢献したい」という方が年々増えてきています。